ゼミ・研究室

labo
高校までにはない大学独自の教育システムが「ゼミ」です。
ゼミとは「ゼミナール=演習」の略語ですが、日本の大学におけるゼミというのは独特の意味を持つものとしてかなり幅広く使われるようになっています。

ゼミとは

このゼミという制度は日本独自のカリキュラムの中で行われるものであり、海外の大学ではほとんどこうした形態で成績を決めるということは行われません。
ゼミの方法は簡単にいえば在籍中により専門性の高い分野へと専攻を絞り、その担当教員の研究室について少人数での研究をすすめていくというものです。
本来的には大学教授がそこで行っている研究の手伝いをするために学生が自主的について協力をしていくという意味合いが強かったのですが、さまざまな事情もあり大学によってはゼミという形が形骸化した単なる授業になっているということもよくあるようです。

授業内容

ゼミでは通常の授業のような一方的な講義ではなく、学生側からの積極的な働きかけによって授業を構成していくということが目的になっています。
ゼミに所属するまでは授業中になかなか発言ができないという人も、少人数のゼミなら自分の意見もいいやすく、また教授側からのレスポンスも得やすいというメリットがあります。
人数はだいたい10人~20人くらいとなっていますが、どの教授のゼミに入るかはその学校の方針や教授本人の考え方によるので、必ず何人までというふうにする規定はありません。
ゼミに所属することで、授業はその教授の研究室でディスカッションなどを中心に行っていくようになります。
よくある授業形式が毎回所属するメンバーが持ち回りでレポートの発表を行っていくというもので、その研究内容についてお互いが意見をかわしたり、教授がアドバイスをしていったりします。

必須でない大学もある

ゼミへの参加が必須となっている大学がほとんどですが、学部や学科によっては必ずしもゼミに所属しなくても卒業要件を満たすことができるというケースもあります。
ゼミへ所属をすると、3~4年を通して同じ教授につき最終的に卒業論文を制作・提出をして終了となります。
この卒論の制作がある意味大学生にとって最大の難関となるため、ゼミに所属をしないということはそんな難関を経験しないまま卒業をしてしまうことになります。

必須ではない場合には何も無理してゼミにはいる必要もないように感じますが、ゼミに属することで教授や先輩たちと近づいて就職やさらに進学するときに有利になったり、また仲間として親しく付き合いをしていったりということができるので便利です。
気さくな教授などではゼミ生を連れて毎年合宿旅行に行ったり、定期的な飲み会を開催したりといったこともあるようです。