授業風景

jugyou
日本の大学の特徴について語られるとき、よく出てくるのが「入りにくいが出やすい」という表現です。
日本では世界でもトップレベルと言えるほどの難易度の高い大学入試が行われていますが、実際に入学してみると案外と卒業するということは難しいことではありません。
もちろん学校によって必要な単位はありますし、難しい定期試験をパスしなければ単位取得ができず卒業もできないというようなケースもないわけではありませんが、実際ほとんどの大学では18歳~20歳くらいに入学をして、その4年後には卒業をしていくという人が大多数となっています。

海外の大学

海外の大学をみてみると、むしろそのようなストレートな卒業ができる教育システムがとられているところの方が少数派で、入学をする年齢もまちまちなら卒業するまでにかかる年数も人それぞれということが多くなっています。
一度就職をした人が、再び大学に入って勉強をしなおすということもキャリアアップの方法の一つとしてとられることも海外ではよくあるのですが、日本においてはそうした方法に大学という場所がでてくることは非常に稀なケースです。

日本の大学の問題点

大学や教育のシステムについて日本のものが完全にダメというつもりはありませんが、やはり授業そのものの実用性や学生の意欲という点を考えると、問題の方が多いように思われます。
日本の大学風景をみればそのことは非常によくわかり、ほとんどの学生は質問や意見を言うようなこともなくごく静かに着席して講義を聞いています。

中には最初から眠っている人がいたり、後ろの方の席で友人たちとずっと雑談をしていたりといったこともあるようです。
ちょっと厳しい意見を言えば、その大学のレベルを図るときには授業中の様子を見ることが最もわかりやすい方法にもなります。
ランクが低い大学になるほど、授業中に雑談や私語をしている人数は増える傾向にあるようで、時には教授が説明をしていても全く構うことなく普通の声量で雑談をしていることもあります。
注意をすればいいじゃないかと最初は思うようなのですが、教授や講師たちも言ってもどうせ話すのだからと諦めている気配があります。

ただし実習系の大学では、かなり真剣に取り組まないと授業についていけないという意見がよく聞かれています。
医学部や看護学部などの医療系や、実際に成果物を作ることが授業内容となるファインアート系や建築系の学部になると、授業をしっかり聞いてその通りに進めていかないと周囲からおいていかれてしまうので、かなり授業の密度は高いといいます。

大学の改革を

日本においてももっと大学という場所を覇気のある場所にしていくための取り組みが始められています。
「大学改革」として、今後長い目でみて海外から多くの留学生を呼び入れやすいような魅力的な教育内容にしていくことが政府を上げて進められています。